兵庫県での消防行政視察報告:島尻消防組合議会の取り組み

任期中に1度実施される島尻消防組合議会視察。7月9日から11日の二泊三日で兵庫県を訪れました。
兵庫県での消防行政視察報告:島尻消防組合議会の取り組み

視察では、消防車両の製造現場や大震災を経験した地域の消防活動、消防防災ヘリコプターの運用状況などを見学し、島尻消防行政の強化・充実に繋がる貴重な経験を得ました。この成果は組合議会や八重瀬町議会でも共有し、しっかりと議論を深めていきたいと考えています。

■株式会社モリタ三田工場(兵庫県三田市)
兵庫県での消防行政視察報告:島尻消防組合議会の取り組み
国内トップシェアを誇る消防車両製造企業の工場。ここでは、消防車両の製造工程と整備工程を見学し、当消防組合が今年度新規購入するポンプ車がどのように製造されるかを確認しました。実際の作業工程を見ることで、消防車両の性能や機能性を理解し、最新の消防機材や技術について学ぶことができました。

はしご車のオーバーホール(分解整備)も行われていますが、沖縄で使用される車両は塩害による錆びが多いのが特徴とのこと。日頃からの整備とメンテナンスが重要であることを再認識しました。これを踏まえ、消防組合での車両維持管理体制をより充実させたいと考えています。

■淡路広域消防事務組合消防本部(兵庫県洲本市)
兵庫県での消防行政視察報告:島尻消防組合議会の取り組み
淡路島の3市で構成される淡路広域消防事務組合消防本部。人口約12万8千人、面積595㎢のエリアに対し、消防本部、消防署、分署、出張所を含む7つの施設で192名の職員が消防行政を担っています。

ちなみに、島尻消防組合は2市町(南城市、八重瀬町)で構成、人口79千人、面積76㎢に対し消防本部、消防署、八重瀬出張所、佐敷出張所に職員数104名が勤務。

平成7年に発生した阪神・淡路大震災当時の状況と消防体制について、当時を経験された職員から直接お話を伺いました。特に、北淡町において住民の防災意識が高く、ご近所に誰が住んでいる、どこで寝ている、といったことが共有されていたことから、地震発生後速やかな救助、発見につながり行方不明者は出さなかったとのこと。

また、淡路島では火災被害が少なかったのですが、その要因として都市ガスではなくプロパンガス使用の家庭が多く、元栓を閉めていたことが考えられるとのことでした。

地域防災組織の設立や消防団の在り方についても改めて考えさせられました。現在、淡路島では消防団の多くが行政職員で構成されていますが、新たな人材確保が課題となっています。島尻消防組合においても、地域防災の取り組みを見直し、強化していく必要があると感じました。

■兵庫県消防防災航空隊・神戸市消防局航空機動隊(兵庫県神戸市)
兵庫県での消防行政視察報告:島尻消防組合議会の取り組み
神戸空港に隣接する、兵庫県と神戸市が共同で運航する消防防災ヘリコプターの運用拠点。ヘリコプター3機を操縦士、整備士、救助隊等30名で運用。災害待機時間は8時45分~17時30分。災害発生時は運行管理者が認めた場合、日の出~日没。

動画を通じた救助活動の説明や登山遭難者の救出、火災の消火活動、空中からの救急車両誘導など、幅広い活躍を知り、島嶼県である沖縄にも必要なものだと実感しました。現在、沖縄県には消防防災ヘリコプターはありませんが、「県消防防災ヘリ導入推進協議会」で導入に向けての協議・検討が進められています。島尻消防組合の消防防災活動にどのように活かせるか、議会でも検証検討していきたいと思います。



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