宮城勝也｜八重瀬町議会議員

八重瀬町の学校給食費が令和7年4月から改定されることが決定しました。

これは平成23年以来13年間維持されてきた給食費を、食品価格の高騰を受けて見直すものです。改定の詳細と背景について、保護者説明会や議会説明会での内容をもとにまとめました。

給食費改定の概要
今回の改定により、八重瀬町の学校給食費は以下のように変更されます。

小学校　現行　月額4,100円　→　改定後　月額5,200円　+1,100円

中学校　現行　月額4,600円　→　改定後　月額5,800円　+1,200円

日額換算すると、小学生は225円→286円、中学生は253円→319円となります。これは、他の南部市町と比較しても標準的な改定幅です。

※参考
与那原町　小学生5,200円、中学生5,800円
南風原町　小学生5,200円、中学生5,800円

改定の理由と背景
八重瀬町の学校給食は、栄養バランスの取れた食事を提供し、子どもたちの健全な発達を支える大切な役割を担っています。しかし、近年の食品価格の高騰により、現在の給食費では安全で質の高い給食の提供が困難になっていました。

実際、基本食材であるパン・米飯・牛乳の価格は年々上昇しており、平成23年以降もコスト削減の工夫を重ねながら据え置かれてきましたが、給食の質に影響が出る懸念もあったため、今回の改定が決定されました​。

保護者負担の実質的な軽減
今回の改定では、給食費自体は増額となりますが、町は補助制度を活用し、保護者負担を軽減する方針です。

小学生の給食費
→国の物価高騰対策の臨時交付金を活用し、実質的に半額補助（2,600円）を実施予定。

中学生の給食費
→県の補助制度により、半額分（2,900円）を県が負担。

このため、実際に保護者が負担する給食費は、現行よりも下がる見込みです。これを機に、将来的な学校給食費無償化への第一歩になることを期待します。

議論のポイントと今後の課題
①給食の質向上の期待
これまでの据え置きによる影響として、現場の栄養教諭からは「限られた予算の中で栄養価を満たした給食を提供することが難しい」という声が上がっていました。今回の改定により、栄養価を満たした、子どもたちが残さず食べられる美味しい給食の提供が期待されます。

②保護者からの意見
今回の改訂について話し合った給食センター運営委員会（学校長、栄養教諭、PTA、関係団体などで構成）では、委員として出席した保護者から「栄養価を上げるために、もっと値上げしても良いのでは」という意見も出たとのことでした。

私を含めた議員間の話では、すべての世帯が物価高騰の影響を受けている中での値上げには慎重になるべきとの意見もありました。

③小学生の補助は「一時的」なもの
国の臨時交付金を活用した小学生の給食費補助は、現時点では次年度以降の見通しが不透明です。これを機に、町としても継続的な負担軽減策や無償化への道筋を検討していく必要があります。

学校給食費無償化への第一歩に！
今回の給食費改定は、食品価格高騰の影響を受けながらも、保護者負担を抑えつつ給食の質を維持・向上させるための対策です。

県や国の補助金を活用することで、実際の負担額は下がる見込みですが、小学生の補助が一時的である点には注意が必要です。

今後も、子どもたちの成長にとってより良い給食を提供できるよう、議会でも引き続き議論を重ねていきます。

みなさんのご意見もぜひお聞かせください！


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